レイコとシンジ-ROCK ALIVE-後編- 6
二人の体から鮮烈な炸裂音とともに汗が飛び散る。ヒイイイイッ!キャアアアアアッ!悲鳴すら未だ終わらぬうちに、第二弾が炸裂した。10センチの身長差を活かすように、四人の女神は上下に分かれて鞭を振るっていた。礼子たち二人は背中から腰を、そして富美代と朝子は尻から太腿を打ち据える。最初の数撃は礼子と富美代が慎治、そして玲子と朝子は慎治を鞭打っていた。ヒイッヒイイッヒイイイイイイッ!イヤッイヤアッイヤアアアアアアッ!上下同時攻撃に二人は絶え間なく悲鳴を上げていた。唯でさえ激痛の鞭を二発同時、しかも抱き合わされその前後から鞭打たれているため、互いの体がぶつかりあい、背中をそらして多少なりとも衝撃を受け流すことすらできない。筋肉のない貧弱な体に食い込む鞭の痛さを一発ごとに思う存分、満喫させられているのだ。至福の時間を少しでも長引かせようと、礼子たちはスナップを効かせ一撃一撃、鞭をしっかりと慎治たちの体に食い込ませながらも、引き鞭は使わず打撃の痛さのみを味あわせていた。嵐のような鞭に悶える二人はやがて、女神たちに新たな愉しみを奉げた。玲子たちが足のバーを固定しなかった意味を思い知らされようとしていたのだ。パシイイインッビシイイイイインッ!ギャッヒイイイイイッヒギイイイイイイッ!涙を流しながらのけぞる慎治たち、そして玲子たちは全員、右から左へと薙ぎ払うように鞭を振るっていた。自分たちの右からのみ加えられる苦痛から少し手も逃れようとする慎治たち、無駄な足掻きに二人の重心は左に傾いてしまった。と、両手をつなぐバーの中心一点のみで吊り上げられていた二人の体は、バランスを崩してグルグルと右回りに回り始めてしまった。アワッオワワワワッ!足元もバーに縛られているため、チョコチョコと可愛らしく走りながら二人の体は回転していく。そして慎治の背中は玲子の、慎治の背中は礼子の前へと移動した。
「いらっしゃーい慎治、私の鞭も楽しんでね!」「よく来たわね慎治、たーっぶり引っ叩いてあげるね!」ビッシーーンッパッシーーンッ!新たな生贄に、鞭を握る手にもいっそう力が篭る。ヒイッヒイイッヒイイイイイイッイタイイタイイイッイタタイイイイイイイッ!一旦回転し始めた体はそう簡単には止まらない。グルグル、グルグルと二人の体は回り続け礼子たちの鞭を受け続ける。回転するにつれ、背中だけではなく脇腹にもたっぷりと鞭が食い込み二人を責め苛む。アハハッアハハハハッキャハハッキャハハハハハッ!イヤッイヤアアアアッイヤアアアアアアッダダダダズゲデエエエエエエエッ!四人の嬌声と二人の悲鳴が際限なく響く。アハハハハッ、回って回ってもっと回って!ハハハハッ、上手ジャン、もっともっと踊って!悲鳴を上げながら回り続ける慎治たち、何回転しただろうか、漸く回転は止められた、だがそれは慎治たちが自分の意志で止まったのではない。何回転もしてねじ上げられたロープの抵抗で止まっただけなのだ。そして一瞬停止した後、反動でロープは逆方向へ回転しねじれをほぐそうとする。「今よ、ハイ左にスイッチ!」玲子の凛とした声を合図に、四人は一斉に鞭を左手に持ち替えた。こと鞭に関しては完全な両効き、右でも左でも全く変わらぬ威力とコントロールで責められるように鍛え上げた玲子たちは、今度は左から右へと薙ぎ払い、慎治たちの体が逆回転するのに拍車をかける。爪先立ちの慎治たちに、抗う力などあろうはずがない。。グッグッググッ、ア、ア、アワアアアアアッ!悲鳴と共に二人の体は、今度は左回転に回り始めた。イッキャアアアアアッウッヒイイイイイッ!何よ今度は左回り?いいわよ,沢山引っ叩いてあげる!礼子たちの鞭は止まるところを知らなかった。背中から腰、尻から太腿の裏を満遍なく打ち据える鞭、先ほどとは逆方向から降り注ぐ鞭は二人の体を新たな傷で彩っていく。残酷な女神の抱擁に慎治たちは息も絶え絶えになっていった。
一体何発鞭打たれただろうか、何回転しただろうか、漸く鞭が止んだ時、二人の哀れな犠牲者は背中から膝裏まで、真っ赤に腫れ上がり青痣黒痣蚯蚓腫れにくまなく彩られていた。ハッハッハッ、心地よい疲労と興奮に息を弾ませながら近づいてきた礼子たちが一旦バーをロープから外すや否や、二人はドサッと倒れこんだ。もう立っていることすら到底不可能だ。だがそんな二人に委細構わず、富美代と朝子は両足を、玲子たちは両手をバーから離すと今度は二人を背中合わせにし、再びバーに縛り付ける。「ああ、あああああ・・・もうやめて・・・死んじゃうよおおお・・・」呻くように慎治が嗚咽した。「た、たすけて・・・おねがい・・・死にたく・・・ない・・・」慎治の声は今にも消え入りそうだ。「ああもうどうでもいいから、そのまま大人しくしていなさい、これから仕上げの鞭なんだから!」礼子が手も休めずに言い放った。「大丈夫よ、血もそんなに出てないし、死ぬわけないでしょ。これがフィナーレなんだから、慎治も精々楽しみなさい!」テキパキと手を動かしながら、玲子は冷たく言う。そ、そんなあああああ、ひ、どいよおおおおお・・・ウフフフフ、富美代が小さく笑った。「そんなにブルー入れないでよ、慎治たちも折角これだけ打たれたんだからさ、どうせなら最期まで付き合ってよ、一生の記念になるわよ?」朝子も頷いた。「そうそう、後になってみればさ、きっといい思い出よ、あんな凄い鞭に耐えたんだ、て。忘れられない思い出になるからさ、もう一頑張りしようね。」そ、そんなあああああ!!!残酷な宣告に必死で抗議する慎治たち、だがその悲鳴は誰にも聞き届けて貰えない。そして疲弊し消耗しきった体は、新たな鞭の宣告を受けてもピクリとも動けず、抵抗のての字もできない。無力に倒れ付し全身を、今度は腹側を女神の鞭に差し出すだけだった。
カラカラカラ、とウインチが巻き上げられ、倒れこんでいる二人の体を引き摺り起こしていく。あうううう・・・い、やだあああ・・・何とかしようにもどうしようもない。力が抜けた、タコのようにグニャグニャになった二人の体はバーから半ば宙吊り状態となっている。肩が抜けそうな痛みに責め立てられ、慎治たちは疲労困憊した全身の最後の力を振り絞るようにして、何とか爪先立ちになった。今度は背中合わせだから、周りの様子がよく見える。涙で曇った目に黄金と白銀のコスチュームを纏い、頬を上気させた礼子たちの姿が映る。空ろな耳にコツコツと、高らかなヒールの音が響く。処刑台に縛り付けられた自分たちと、今まさに止めを刺さん、処刑執行せんとする礼子たち。貧弱な全身を、一糸も纏わずに曝け出している自分たちと引き締まった肢体を華やかなコスチュームに包んだ玲子たち。バーに手足を縛り付けられバンザイさせられている自分たちと鞭を手にした礼子たち。処刑台のこちらとあちら、全くの別世界にかけ隔てられた運命の差。余りに惨めで鮮烈な対比に、慎治は泣かずにはいられなかった。どうして・・・どうしてこんなことに・・・背中越しに慎治の体も震えていた。く、悔しい・・・恨めしい・・・3日間の苦痛と屈辱が蘇る。お祭りに浮かれるクラスメートの中で、自分たちだけは便所掃除とゴミ掃除に明け暮れていたことが。無給の重労働、まさしく奴隷労働に明け暮れた日々が。ムチレンジャーのコスチュームのお披露目として、ブーツで責め立てられた苦痛が。そして中学時代のクラスメートの前で散々辱められ、同窓会にすら二度と顔を出せなくされたことが。そして・・・今さっきまでの責め苦、後夜祭、打ち上げと称して加えられた拷問は今までで最も痛く辛い責めの一つだった。それを・・・息も絶え絶えになっている自分たちの最後のひとかけらまでも踏み躙らんと鞭をしごく礼子たち。絶望と屈辱の極致、生き地獄のどん底まで突き落とされた二人にできることは唯一つ、泣くことだけだった。そしていよいよ、慎治たちを焼き尽くすキャンプファイヤーに最後の薪がくべられようとしていた。
ヒュンッヒュンッ、ビシインッパシインッ・・・礼子たちは床を打ち鳴らし心を高めていく。「さあっ、いくわよ!」礼子の声に合わせ、一糸乱れぬ動きで鞭が宙に舞う。ヒョオンッパシーーーンッ!「ギャッハアアッ!」「イッギイイイイイッ!」先程より一歩近づいて放たれた鞭は、慎治たちの体に絡みつくように先端を這わせ相方をも纏めて打ち据える。ビッジインッバジイイインッ!濃厚な打撃音、密着した二人の体をあたかも一人の肥満体の生贄であるかのように鞭打つ礼子たち。ゲハアッゴボオッ!ガッガフッガッハアアアアアッゲッ!ゲホッゲグウウウウウッ!胸を、腹を打ち据えられる激痛に慎治たちは激しく咳き込み悶え苦しむ。「ヤ、ヤベヤベヤベデエエエエエエエッ!」「あっあひっあひっあひいいいいいっ、おおおねがいどうか、どうかだずげでえええええっ!」狂ったように悲鳴を上げ続ける二人に、女神たちは情け容赦なく鞭を加える。アハッアハハッアハハハハッアハハハハハハッ!どの顔も楽しげに笑い、飛び散る汗がコスチュームの金と銀の光を宙に広げるかのように、輝いていた。残酷な礼子たちは決して急所は鞭打たない。金的を打ち据えるなど、礼子たちのコントロールをもってすれば何の造作もないが、それではすぐに気絶してしまう。だから下腹部だけは慎重に外している。だがそれ以外の部分には手加減など、一切なく全力を開放して打ち据える。「ガッガッガボオオオオオオオッ」「ウッウブッウブウウウウウウウッ」一撃一撃手首を返し、しっかり打ち込む礼子たちの鞭。破壊力衝撃力の全てが生贄の体に叩き込まれる。しかも背中合わせの両側から同時に打ち据えられるため、衝撃は全く逃げずに慎治たちの体内を焙り焼きにする。中国拳法の内功にも似た、皮膚や筋肉だけではなく内臓までをも責め苛む恐るべき鞭だ。打たれた箇所の焼け付くような激痛だけではなく、体の芯から沸きあがってくる黒い炎、例えようもない程の気持ち悪さは生物としての危機を訴え、全身が悲鳴を上げているようだ。「アハハハハッ何その悲鳴!」「ガッボオッ、なんてさ、血でも吐くつもりなの!?」「いい声!やっぱこの位の悲鳴は欲しいわよね!」「痛い?死んじゃう?いいわよ死んで、ホラ死んで死んで、死んでよ死になさい!」悲痛を通り越し消え入りそうな二人の悲鳴、ビクビクと痙攣する全身、気を失うことすらできずに脱力していく腕と足。礼子たちは大満足で鞭を振るい続けた。そろそろ最期ね、いいわ慎治、止めの一撃よ。「よーしみんな、止めいっくよおっ!」礼子の声に合わせ、四人は鞭を頭上に振り上げ二度三度と回転させてスピードを上げパワーを蓄える。「せーの、それっ!」ダンッギュオンッ、鋭い踏み込みと強烈な腰の捻りで最高に強烈ない一撃を打ち込む。ビシイイイインッ!バシイイイインッ!ビシイイイイイッパシイイイッ!カッハアアアッ・・・クッパアアアッ・・・ガクリとうなだれた二人の意識は、暗黒の闇へと落ちていった。
「フウッ逝ったね。楽しかった。」礼子が流石に満足げに言った。「本当ねえ、思いっきり弾けちゃったな。」玲子も頷く。「最高の後夜祭だったね、でも・・・」富美代は少し寂しそうだった。「終わっちゃったね。あーあ、暫くはこれでイベント、ないね。」朝子が大きく伸びをした。イベントか、確かにないわね。でも・・・「ねえ玲子、もう、いいんじゃないかな、時は満ちたんじゃないかしら。」「そうね。いいタイミングだと思うわ。どうやって責めるかそろそろ考えようか、待ちに待ったあの責めを。」「あの責めってもしかして?」「とうとうあれをやるの?取って置きのあの責めを?」富美代と朝子が瞳を輝かせる。「そうよ、あの責めよ。」玲子が大きく頷いた。「いよいよ慎治たちに・・・うんちを食べさせてやろう!」
