レイコとシンジ-THE BLUE BLUES-後編- 3

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「ねえフミちゃん、折角の記念だしさ、私も・・・舐めさせてみていい?」フッフッ、と興奮に息を荒げながら裕子がポツリと言うと、美幸と万理も堰を切ったように同調した。「あ、私も私も!」「フミちゃーん一生のお願い、私も舐めさせたい!」そ、そんなあああああ・・・最早恥も外聞もなく泣き出す慎治、だが慎治の泣き顔ほど、富美代たちの苛め心をそそるものはない。「もっちろん!よーし、じゃあさ、三人ともそっちの個室に入ってよ、順番にみんなの靴を舐めに行かせるからさ。」三人が向かい側の個室に座り、脚を組んだところで富美代は慎治を見下ろした。「さあ慎治、いい再会記念になったわね、裕子たちも靴舐めさせてくれるってさ。あ、そう言えば美幸は慎治のだーいすきなブーツ履いてるじゃない、良かったわねえ。」な、な、何が、何が良かったもんか・・・震える慎治に、富美代は更に追い討ちをかけた。「さあてと慎治、いいわよ行って。みんなの靴、ちゃあんと、きれいに舐めなさい。あ、そうか、三人もいるんだもん、誰のから行ったらいいか、選り取りみどりで困っちゃうわね。よーし、じゃあ私が交通整理してあげる。ちょっとそのまま待っててね」富美代は慎治を床に土下座させたまま、自分はトイレの真ん中に出て腕を組み、仁王立ちになる。「いいわよ慎治、そのままでいいからこっち向いて!」慎治の視界に、向かいの個室三室に並んで座り、脚を組む裕子たちのワクワクした笑顔が飛び込む。「さあ慎治、みんなの脚を舐めに行きなさい、あ。でも床掃除の続きもしないとね。慎治、みんなが撮りやすいようにそっち向いて、トイレの床をきれいに舐めなさい。」富美代の命令を理解できずに、一瞬ポカンとした表情を浮かべた慎治の顔がみるみる歪み、涙が溢れてくる。「そ、そんな、そんなあああ・・・フミちゃんあんまりだ、あんまりだよ・・・もう許して、これ以上恥ずかしいことさせないでお願い・・・」ああいい、ゾクゾクする・・・慎治の泣き顔見るのって最高。もっともっと苛めたくなっちゃう。もっともっと泣かせたくなっちゃうわ。そんな顔されると、絶対許せなくなっちゃうじゃない。「そう慎治、舐めたくないの?そりゃまあトイレの床だもの、当然よね。じゃあ慎治の大好きなものあげる。こうやれば舐めやすいでしょう?」クチュクチュと富美代は唇を動かす。ああ、ま、まさか!慎治が声を発するよりも早く、富美代の唇が盛り上がった。「ペッ!」ビチャッと大量の唾が床に土下座する慎治の目の前に着弾した。「さあ慎治、大好きな唾をあげたわよ、これで文句ないでしょう?みんな、特別サービスよ、慎治が大好物、私の唾を舐めるシーン、たっぷりと撮ってね!」「うっそーっ、本当にできるの?他人の唾舐めるなんて、慎治本当にやっちゃうの?」裕子が驚いた声をあげた。無理もない、毎日毎日唾を吐き掛けていると富美代から聞かされてはいたが、実際に唾を吐き掛けられるところを見るのなど初めてだ。しかもトイレの床・・・そんな所に吐き捨てられた唾を舐めるなど、裕子たち普通の女の子たちにとっては想像を絶した光景だ。「うん、普通できっこないでしょう?だけど慎治だと平気でやっちゃうんだな、これが!ほら慎治、遠慮しないでいいわよ、いつものように舐めて。」富美代は優しい声で無情な命令を下した。ヒッ!慎治の全身に怯えが走る。だだだめ、さささ、逆らったら・・・鞭で叩かれる!慎治の口から精一杯伸ばした舌が出てきた、そしてそのまま慎治はゆっくりと富美代の唾に向かって顔を伸ばしていく。ビチャッ・・・舌が富美代の唾に、そしてトイレの床に触れた。ううう、ううううう・・・泣きながら慎治は舌を動かし、唾を、床を舐めた。いつも味合わされている富美代の唾、コンクリートで熱を奪われ早くも冷たくなったその唾はいつもにも増した、凄まじい汚辱だった。忘れかけていた言葉、悔しいという言葉が慎治の中で甦る。うああああ・・き、きたない・・・カシャッシャッカシャッ、裕子たちが興奮したようにシャッターを切りまくる。

「すっごーい!本当にトイレの床舐めちゃうんだあああ!ねえ、私他人の唾舐める男なんて見たの生まれて初めてよ!」「私も私も!こんな男、もう一生二度と会えないわよね!」裕子たちの嬌声がトイレに響く。「ちょっとちょっと慎治、こっち向いてよ!」美幸が慎治が顔を上げた瞬間、シャッターを切る。富美代の唾を舐めた舌を犬のように垂らしたままの、涙に濡れた無様な顔が画像に収まる。「キャハハハハッ!最高じゃん慎治、ねえねえ、そういえば私さ、ビデオも持ってきてあるんだ。この名シーンはちゃんとビデオで撮ったげるからさ、そっちから這って来てよ!」ビデオを取り出した万理が、3メートルほどの距離を構えた。みんなのってるわね、じゃあちょっと演出も入れようかな。富美代は万理に向かって言った。「あ、万理、ビデオまで持ってきてたんだ?準備いいじゃん、じゃあさ、折角だから絵になるようにさ、こういうこともしてみちゃおうかなあっと!慎治、そろそろ靴舐めに行っていいわよ。でも誰の靴から舐めたらいいか迷っちゃうでしょう?こうやって交通整理してあげるね。」万理がビデオを構えたところで富美代は、腕組みをしたまま首だけ動かしてペッ、ペッと唾を吐き出した。図ったように正確に、慎治と裕子を結ぶ直線を三等分するかのように、慎治から1メートル地点、2メートル地点に唾が着弾する。「ほら慎治、標識を立ててあげたわよ。こうやって唾から唾へと辿れば、迷わずに済むわよ、良かったわねえ。」ひょ、標識、唾が標識だなんてそんな・・・余りの仕打ちに呆然とする慎治、だがその時、万理もまた、驚きの声を上げていた。「フミちゃん・・・今の唾、凄いコントロールね、一歩も動かないでその距離から、何でそんなに正確に唾吐けるの?」えっ?逆に富美代の方が一瞬、戸惑ってしまった。「正確にって・・・この位、誰にでもできるんじゃない?」「ええっ、普通みんな唾吐くのなんてやったことないし、第一やったとしてもどこに飛ぶかなんて全然分からないよ、ねえ慎治、そう思わない?」そ、そうだよ、万理ちゃんの言うとおりだよ、普通そうだよ、フミちゃんが変なんだ・・・慎治は思わず頷いてしまった。「そ、そうだよ・・・普通唾のコントロールなんて、誰にもできないよ・・・」富美代を揶揄したつもりの慎治の言葉は思いっ切り裏目に出た。クククククッ、富美代のクールな美貌に得意気全開の笑顔が浮かぶ。「そっかあ、この程度誰にでもできると思ってたけど、そうでもないんだ。ま、確かに私は唾にかけては名人だけどね!」アハハハッ!一斉に笑い声が上がった。「やっだーフミちゃんったら!調子に乗り過ぎよ!」苦笑しながら手を振る裕子に富美代がもおっというような顔をした。「あ、信じてないの?ひっどいなあみんな。私、鞭についてはそりゃ礼子たちに一歩譲るけどさ、唾にかけては絶対負けないよ、ううん、礼子たち四人だけじゃなくてクラスみんなの中でもダントツ、て言われてるんだから!唾マスターとまで呼ばれてるんだよ!?」キャハハハハッ!美幸が大笑いした。「もうフミちゃん、何よその唾マスター、て!何かプロの技でもあるみたい!」あ、あわわわわ、みんなやめて、フミちゃんを煽らないで・・・裕子たちが大笑いするのと裏腹に、慎治の顔色が真っ青になる。

唾マスター、確かに富美代はそう言われていた。言い出したのは礼子だが、確かに富美代の唾は巧み、名人芸の域に達していた。量、コントロール、飛距離、スピード、どれを取っても四人の内で最高だったし何より、その巧みな唾の技を苛めに転化する想像力は誰の追随も許さなかった。「よおし、みんな信じていないのね、じゃあ唾マスターの自慢の腕前をお見せしましょうか!慎治、まずはちゃんと裕子たちの靴を舐めなさい。その後、ウフフフフ、唾マスターの妙技をみんなに見せてあげるからね、ちゃんと受けるのよ!」ううう・・・慎治は思わず呻いてしまった。みんなの前でたっぷりと唾を吐き掛けられる、きっととっても屈辱的な格好で・・・その通りだった。先ずはほぼ1メートルおきに吐き捨てられた富美代の唾を舐めながら、犬のようにトイレを這い回らされた。つ、唾を、床に吐き捨てた唾を舐めさせるなんて・・・汚辱にまみれながら唾を舐める慎治の先1メートルほどの地点でまた、ペチャッという音がする。ううう、フ、フミちゃん、また唾を吐き捨てたんだ・・・トイレの床を、唾を舐めながら上目遣いに見ると、次に舐めさせられる唾が待ち構えているのが見える。吐き捨てられたばかりの唾、未だ白く泡立ち、盛り上がった唾は這いつくばった慎治の目線からは立体的にさえ見える。その唾、次の唾と舐め続けてようやく辿り着いた先は・・・裕子たちの靴だ。便器に腰掛け、ワクワクと期待と興奮に満ち溢れた笑顔で待ち構えるかってのクラスメートたち。そのクラスメートの靴をありがたく押し頂き、たっぷりと舐め回すのだ。苦難の果てに漸く裕子の足元、黒いローファーを履いた足元に辿り着き、丁寧にその靴を舐めさせられた。続いて美幸のワークブーツへ、そして万理のストラップシューズへと唾を、トイレの床を舐めながら這い回り、かってのクラスメートの靴を震える舌で丁寧に、隅から隅まで舐め回した。「やっだーっ、本当に舐めてるうーっ!」「うっそみたーい、私、他人に靴舐めさせるなんて一生絶対無い、て思ってた、つうかさ、そんなことできる人間なんて絶対いない、て思ってたよ!」「わあっ、なんかペチャペチャいってるうっ!靴の底まで隅から隅まで舐めてるうっ、ねえ慎治、もしかして美味しいの?靴の底って慎治にとっては美味しいものなの?」驚きと興奮と快感、そしてある種の感動すら覚えながら慎治が自分の靴を舐めるのを、三人は大はしゃぎしながら楽しんでいた。ははは、恥ずかしい・・・く、悔しい・・・ち、畜生、もう、もうやだ・・・死んで・・・しまいたい・・・涙がポロポロ溢れ出るのを抑えられなかった。ひ、ひどいよフミちゃん、酷すぎる・・・こんなの酷すぎるよ・・・つ、唾で、唾で追い回すなんて・・・ううん、追い立ててもいないじゃない、僕に、僕に唾を追いかけさせるなんて、唾で引き摺りまわすなんてそんなの・・・そんなの残酷すぎるよ、フミちゃん悪魔だ・・・ブーツで蹴り立てられ、牛馬の様に鞭で駆り立てられたことは幾らでもある。犬のように首輪で引きずり回されるのも日常茶飯事だ。だが唾で自由自在に操られる、しかも中学時代のクラスメートの目の前、いや足元で唾で右往左往させられるのは、想像を絶するほどの屈辱だった。こここ、こんなの、こんなのあんまりだ・・・せめて、せめて蹴ってよ、ベルトで叩いてよ・・・鞭で追い回された方がずっといいよ・・・押さえ切れぬ思いに肩を震わせつつ、慎治はチラリと富美代を盗み見た。目敏く慎治の動きを察し、見下ろす富美代の強い視線と慎治の弱々しい視線がクロスする。一瞬、ほんの一瞬で慎治の思いは、切実だったはずの、心の底からの魂の叫びは雲散霧消してしまった。む、鞭で叩いてなんて・・・そ、そんなこと、そんなこと絶対言えない!慎治がガクッとうな垂れながら視線を逸らすのを、富美代は勝ち誇った瞳で見下ろしていた。フフ、ウフフ、アハハハハッ!そうよ慎治、慎治に相応しいのはそういう虫けらのポーズよ、服従の目付きよ。気っ持ちいい・・・こうやって屈服させるのって、最高の気分、生きてる、て実感しちゃうわよね。もう体中ゾクゾクしちゃう位の快感よ。まだまだ許してなんかあげないからね、折角だもん、ゆっくり楽しませてよ、屈辱の味を、慎治のだーいっきらいな屈辱の味をもっともっと味合わせてあげるさ!

「ちょっと慎治、こっち向いて顔を上げて!」富美代の命令に慌てて慎治は向き直り、床に正座したまま顔を上げる。富美代は2メートル程距離を取って立っていた。「えっフミちゃん、ちょっと遠いんじゃない?幾ら何でもそんな距離で唾って届くの?」まさか、と言うように裕子が驚きの声を上げるのを、富美代は満足気に受け止める。フフフまあ見ていなさいよ裕子、こんなの私にとっては余裕なんだからさ。「届かないと思う?ま、普通の子だったら多分届かないし、届いたとしてもコントロールするのなんか絶対無理ね。だけど、この唾マスター・富美代様にかかればどうって言うことないわ!さあ、唾マスターの妙技をしっかり見ててね!先ずは左目よ!ペッ!」ピンクのルージュを纏った富美代の唇から、白い唾が矢の様に吐き出される。ビチャッ!宣告どおり見事に慎治の左目を唾が直撃する。「ワアッ、本当に当たった!」裕子が手を叩く。裕子の歓声と同時に慎治の顔が屈辱に歪む。ううう、唾を、唾を吐き掛けられた・・・裕子さんたちの見ている前で・・・その表情に富美代はゾクゾクする程興奮する。「驚くのは未だ早いわよ。次は右目よ!」と、宣告した富美代が唾を吐こうとした瞬間、万理の声が響いた。「あっ、待ってフミちゃん、フミちゃんが唾掛けてるところを横から撮るのもいいんだけどさ、別アングルでも撮ってみたいな。」傍らで美幸も頷いた。「そうそう、後でみんなで見るときにさ、同じ絵ばっかじゃつまんないじゃん?どういうアングルがいいかなあ・・・そうだ、やっぱこうやってさ、完全慎治目線でフミちゃんが唾吐き掛けるところ撮るってゆうのはどう?」美幸は慎治の後に回り、左こめかみの横に掌を立てた。「それいい、私も見てみたい!あ、だけどさ、ちょっとダメかも。だってさ、いくらフミちゃんが上手でもこの距離で唾吐くのって難しそうじゃん?唾が外れて掛かったらビデオも汚れちゃうし、もしかしたら撮ってる万理に唾掛かっちゃうかもしれないよね。」「あっ、それなら大丈夫、心配いらないよ。この距離だったら私の唾、百発百中だもん、絶対外さないよ、万理に掛かる心配なんてないわ。ね慎治、そうだよね?」そ、そんなの分かってるよ、毎日毎日僕に唾掛けてるフミちゃんがこの距離で外すわけないでしょ、だからって、だからってぼぼぼ、僕の口からそれを言わせるなんて・・・だが慎治の口から出る言葉は服従の言葉だけだ。「は、はい・・・フミちゃんが・・・外すわけないよ・・・」「ほんと?本当に大丈夫?もしウソだったら怒るからね!」笑いながら万理が慎治の後ろに回り、こめかみの横にビデオを構えて富美代の顔が丁度視界の中心になるようにセットした。「OKフミちゃん、いいよ。」「よーしいいわね慎治、改めて右目、行くわよ、ペッ!」富美代の唾が慎治の右目に襲い掛かり、視界を完全に白く塗り潰した。ダラーッと両目から頬へと唾を滴らせながら慎治が呻く。「ええっ、また当たった!」「ワオッ、フミちゃん本当に上手!ビデオや私には全然掛かってないよ。」美幸と万理の歓声が上がる。巧みに唇をすぼめるようにして吐き出された富美代の唾は、余り広範囲に散らばらずに慎治の右目を中心に見事に集中して着弾していた。自らの巧みな唾の技と、慎治の惨めな呻き声が富美代を喜ばせる。ああこの唾って最高!考えてみたら久しぶりよね、慎治が唾だけでこんなに悔しがるの。余りにみんなで吐き掛け続けたから、もうクラスじゃ慎治に唾吐き掛けるのなんて日常光景になっちゃったもんね。でもやっぱり、唾ってこうやって吐き掛けられた相手が死ぬほど悔しがってくれるのが一番楽しいわ。フフフ慎治、たっぷりと見て貰いなさい、私に唾を吐き掛けられるところを。クラスメートに苛められる惨めな姿を、たっぷりと晒しなさい!さあもっともっと吐き掛けてあげる。

「当然じゃん、次はおでこよ!ペッ!」額のど真ん中に第三射が着弾し、鼻筋沿いに唾が流れていく。「さあ次は少し難しいわよ、お次は鼻の頭、あんなちっちゃいとこにピタリと当たると思う?」まさか、という顔をして裕子が首を振る。「ええ?幾らなんでも無理じゃない?あんな小さいとこに?」満足そうに富美代は微笑む。「そう思うでしょう?でも、この唾マスター・富美代様ならノープロブレム!ペッ!」ビチャッ!一直線に飛んだ唾は狙い誤またず、慎治の鼻先一番高い所を直撃した。一瞬広がった唾はそのまま、糸を引きながら鼻の頭からゆっくりと垂れていく。「うっそーっ!す、すっごーい!フミちゃん信じらんない・・・」アウウウウ・・・元クラスメートの嬌声に囲まれながら幼馴染に唾を吐き掛けられる、悪夢のような恥辱に慎治は恥ずかしさとやり場のない怒りの涙をしと流す。フウウいいわ慎治、その顔、その顔よ。そうやって哀願する顔、お願いもう唾を掛けないで、僕を貶めないで、て哀願する顔に思いっきり唾を吐き掛けてやるのって、何て気持ちいいのかしら・・・顔中に私の唾が糸のように垂れて、なんて無様な顔なのかしら。ほんと惨めよねえ慎治、ウフフ、ほんととってもいい気持ちよ慎治。思う存分唾を吐き掛けて責め嬲る、これこそ人生最高の時間、苛めっ子に生まれてよかった、て心の底から謳歌しちゃう瞬間よ。慎治にはこの楽しさは一生縁がないものだけどね。だって慎治は私たちにこうやって、一生苛められる運命だものね。フフフ慎治、忘れていた屈辱を思い出した?他人に見られている前で唾を吐き掛けられるのって、この上ない屈辱でしょう?礼子に初めて吐き掛けられた唾を思い出してるんじゃない?慎治がみんなの見ている前で転落決定させられたあの唾を。それとも玲子に蹴りのめされた後に吐き掛けられた唾かしら?それとも、生まれて初めて吐き掛けられた唾、小さい時の私の唾まで遡っちゃう?フフフ、ククク、アハハハハッ!どれもこれもみーんな、楽しい楽しいトラウマよね、今日のこの唾もぜーったいに、一生消えないトラウマになるわよ。さあもっともっと辱めてあげる!余りの悔しさと恥ずかしさで、夜も眠れない位に辱めてあげるわね!

加虐の愉しみに浸りきり、楽しげに笑う富美代とクロスして、余りに巧みな富美代の唾捌きに万理が驚嘆した声を上げた。「すっごいなあ、唾マスターって本当だったんだ。だけどさ、ある意味慎治もやっぱ凄くない?よく黙って唾吐き掛けられるがままになってるよね?」「あ、あたしもそう思った。」美幸も頷く。「普通唾吐き掛けられたら怒るとか逃げ出すとか、せめて避けるとかしない?それを慎治ったら凍り付いてフミちゃんに唾吐き掛けられるがままにしてるんだものねえ。これもある意味、凄いわ。まあ、ここまで慎治を従順に仕込むのも含めての唾マスターかしら?」あ、美幸いいこと言うわね。そうよもっともっと言ってやって。慎治を侮辱してやって。慎治、美幸にまで本性見抜かれちゃったわね。唾を吐き掛けられても何にもできない意気地なしぶりを。その通り、慎治は屈辱の炎に全身を焼き焦がされていた。仰ぎ見る富美代の驕慢な美貌、その唇の端を微かに歪め、侮蔑に満ち満ちた冷笑を浮かべながら、当然の権利のように唾を吐き掛けてくる富美代。侮蔑の冷笑も宙を舞う唾の映像も顔を濡らす唾の感触も、全てもう慣れっ子にされてしまったことだ。だが生まれて初めて女の子が男に唾を吐き掛けるシーンを見た美幸たちの驚きの声が、慎治を現実に連れ戻す。他人に唾を吐き掛られるなど、一生に一度でもあればそれだけで一生消えない程のトラウマを背負い込むに、十分値する屈辱だということが。そして女の子から唾を吐き掛けられたことがある男の中でも、大部分は二人きりの時に吐き掛けられたものであり、慎治のようにみんなが見ている前で唾を吐き掛けられた男など、まずいるものではないということが。それを日常茶飯事のように何人も何人も、既に正確には数えられない程の女性から唾を吐き掛けられた自分が如何に惨めな存在であるかと言うことが、改めて慎治の惰弱な精神を責め苛む。

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