レイコとシンジ-リベンジ-後編- 1

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「ふう・・・やっと逝ったわね。」愛馬から下り、礼子はブーツの爪先で地面に倒れたままの慎治の頭を軽く小突いたが、完全に失神している慎治からは全く反応がなかった。慎治は呆然としながらも内心ほっとしていた。ひ、ひどい・・・玲子さんたち、可愛い顔してよくあんなに、あんなに冷酷になれるもんだな・・・なんで、なんであんなに気軽に人のことを鞭打てるんだ、あ、あんなに思いっきり鞭で叩くなんて・・・でも良かった。俺も散々鞭で叩かれて痛かったけど、あいつほどじゃなかったもんな・・・慎治、大丈夫かな?まさか死んじゃいないよな・・・未だ背中の鞭跡はピリピリとした痛みを放っていたが、慎治はとりとめもない雑念に浸っていた。とにかく終わった。四人掛かりでの鞭乱打、流石にみんな満足そうな表情をしている。時間も遅いし、今度こそ、今度こそ本当に終わりだよな・・・玲子たちも同感だった。日も翳ってきたし、丘陵地帯の秋は冷え込みが急速だ。ああ、今日は楽しかった。さ、そろそろ帰ろうか。弛緩した空気が漂っていた。ホスト役の玲子が口を開きかけた時、ボトボトッと変な音がした。「あん、もうこの子ったら!」ふと見ると朝子の馬が馬糞をボトボトと落としていた。「アハハ、朝子の馬も帰り支度なんじゃない?おなかの中軽くしてさ?」「もう玲子ったら!お下劣!」笑いながら朝子の脳裏に電流が走った。うん。もう今日は鞭は十分だけど、帰る間も慎治のこと、ちょっと苛めてやりたいな。追い鞭で走らせようかな?でもなあ、今日はもう痛いこと一杯したから、なんか他のことがいいな・・・慎治が精神的に屈辱に悶え苦しむようなこと。でもおしっこはもうたっぷり飲ませちゃったし・・・その時だった。朝子の愛馬が馬糞を落としたのは。こ・れ・ね!!!クスクスッと小悪魔のような微笑を、あどけなさを感じさせる整った小さな顔に浮かべながら朝子は玲子の袖を引いた。「何よ朝子、どうしたの?トイレだったら慎治連れてさっさと行っといでよ。」「ううん、トイレじゃないの。ねえ玲子、私、いいこと思いついちゃった。クラブまで帰る間もさ、慎治が泣き続けそうな遊び。」「何それ?鞭で追い立てるの?朝子もほんと、鞭が好きねえ。ま、勝手に楽しんでよ。私は流石に疲れたからパスしとくわ。」「ううん、鞭だったらさ、私だってもう十分堪能したわよ。じゃなくってさ、蝶々してやろうよ。」「蝶々?昆虫の?じゃなさそうね。もしかしてあの、四人でやる蝶々のこと?あれを慎治にやろうっていうの?・・・あ!わかった!この悪魔!」玲子は漸く朝子の企みを理解した。「何、蝶々って、なんのこと?」礼子が不思議そうに聞いてきた。「ほら、相手うつ伏せにさせてさ、四人で両手両足一本ずつ持って、で、ちょーちょ、ちょーちょ、ってみんなで歌いながら上下に空中遊泳させてやるのって、やったことない?空手部で結構はやってて時々やるんだけど。」と朝子が答えた。「ああ、あれね。あれだったら私もやったことあるけど。ていうかさ、私なんかウェイト軽いから、どっちかというと蝶々はやられる方だけどね。朝子も多分、やられる方が多いんじゃない?でもあれ、結構気持ち良くない?なんで今慎治を蝶々するの?」富美代もまだ理解できないでいた。「うん。私も普段は確かにやられる方が多いんだけどね。でもね、蝶々、着陸地点があそこだったらどう?」朝子が指差した先は、愛馬の後ろの地面だった。

「あ!そういうこと!」「うわ・・・朝子、あんたって・・・鬼、ほんと、鬼畜ねえ!」礼子と富美代が同時に声をあげた。「ひっどーい、富美ちゃんったら、こんな大人しい私のこと捕まえて鬼畜だなんて!でも、楽しそうでしょ?やりたくない?」「もちろん!」礼子も富美代も俄然、興が乗ってきた。「じゃ、決まりね。慎治、そこにうつ伏せになって!」玲子の命令に慎治は思わず凍りついた。「え・・・ま、また、またですかあー!?、もっと苛める気なの!?も、もうやめて・・・おねがい・・・」「慎治、何ビビッてるのよ。そんなに私たちの鞭怖い?安心していいわよ。もう鞭はおしまいだから。」え、もう鞭はない?慎治は拍子抜けした気分だった。鞭だけは、とにかく鞭だけはいや。もうこれ以上鞭打たれるのだけは絶対に嫌だった。逆に言えば、鞭でなければ多少のことなら耐えられるような気がした。おしっこ飲まされるくらいなら、我慢できる・・・「ほ、本当に鞭はないんですか???」おどおどと怯えた、猜疑心に満ちた目で尋ねる慎治に玲子はにやりと微笑んだ。「本当よ。約束するわ。もう鞭はなし。ほら、私の鞭、しまってあげる。」玲子は自分の鞭を丸めると愛馬の鞍に引っ掛けた。「さあ慎治、安心した?じゃ、さっさとうつ伏せになりなさい!」何をされるんだろう?恐怖に震えながらうつ伏せになった慎治の周りを四人が取り囲んだ。右手に朝子、左手に玲子、右足に礼子、左足に富美代。な、何をする気なんだろう?踏み付け?唾?それとも四人同時におしっこを引っ掛ける気?「慎治、そんなに心配しないでいいわよ。痛いことじゃないから。」朝子が笑いながら慎治の手首をつかんだ。「みんなで蝶々してあげるだけだから。慎治だって蝶々くらい、みたことあるでしょ?あんなの全然怖くないでしょ?」蝶々?確かに見たことはある。あれ位なら全然、痛くないよな・・・だけどなぜ???戸惑いながらも確かに余り痛くはなさそうだと思った慎治は、とりあえずなすがままにされていた。「いい、みんなOK?じゃ行くよ!せーの、ちょーちょ、ちょーちょ・・・」朝子の声に合わせて四人の美少女は慎治の体を上下させた。体をビヨーン、ビヨーン、と上下に彷徨わされながら慎治は少し安心していた。ふう・・・女の子にこうやって弄ばれるのは恥ずかしい、と言えば恥ずかしいけど、この位ならまあいいや・・・だが慎治が気づかないうちに、慎治の体は危険な位置に連れてこられていた。さっきまで朝子の愛馬がいた方へ。「・・・に止まれ・・・いい、せーの、そーれ!」朝子が歌を止めると同時に慎治の体は前方に向かってひときわ高く振り上げられ、同時に空中でパッと全員の手が離された。

「あ、あわわ!」突然のことに慎治は空中で両手両足をばたつかせたが、姿勢を変えられるわけがない。お、落ちる・・ふと下を見ると、茶色っぽい小山が腹の下辺りにあった。え、何あれ?ま、まさか・・・馬糞!!!ドシャッ!!!あっという間もなく慎治はうつ伏せのまま朝子の愛馬が排泄した馬糞の上に落ちていった。生暖かい塊を自分の腹が潰す感触が走った。押し潰され、広がった馬糞が腹から胸に広がる。「い、いやーっっっっ!!!」悲鳴をあげて慎治は反射的に飛び起きようとした。だが起きられなかった。「キャハハッ!やったやったーっ!」大喜びしながら朝子が高々とジャンプし、慎治の背中のど真ん中に飛び乗っていた。グエッ!背中を思いっきり朝子の乗馬ブーツに踏み付けられ、慎治はあえなく潰されてしまった。「ほーらほらほら!もっと馬糞まみれにしてやるーっ!」朝子は高笑いしながら何度も何度も慎治の背中でジャンプした。朝子のブーツが慎治の背中に食い込む度に、慎治の体がより深く馬糞に食い込んでいくかのようだった。「ふうーっ!蝶々作戦大成功!」漸く慎治の背中から朝子が降りた。「ひ、ひどい・・・あ、あんまりだーっっっ!!!」泣きながら起き上がった慎治の胸から腹にかけて、広範囲に馬糞が付着していた。いや、付着していた、というのは生ぬるい。擦り込まれていた、と言った方が正確だった。「こ、こんな・・・き、きたない・・・あんまりだ・・・・」慎治は泣きじゃくり続けた。「み、みず・・・水道はどこ・・・あ、洗わなきゃ・・・落としてくる・・・」「ばーか慎治、何寝言言ってんのよ!このグラウンド、潰れた大学のグラウンドよ?水道なんかとっくに止められてるわよ!」玲子の嘲声に慎治は文字通り凍り付いてしまった。「す、水道が止まってる???じゃ、ど、どうやってこれ落とすの???」「そんなの私たちの知ったことじゃないわよ。ま、クラブまで戻れば水道もあるわよ。いいじゃん別に。どうせこんな山道、人なんか殆ど通らないわ。馬糞まみれで帰るのも慎治らしくていいじゃない?」ひ、ひどい!!!ぽかんと口を開ける慎治に更に追い討ちをかけるように富美代が声をかけた。「そうよ慎治、ちょっとこっち向いてごらんよ!」慌てて振り返ると富美代は慎治の脱ぎ捨てた服を持って、つい先ほどまで慎治が転がされていた馬糞の横にいた。え、ま、まさか!!!「いや、や、やめてーーっ!」慎治の悲鳴を聞いた富美代の頬に氷のような冷たい微笑が浮かんだ。次の瞬間、何の躊躇もなく富美代はその服を馬糞の上に落とした。「あ、ああ・・・ひ、酷い・・・」「酷い?バカ言わないでよ。酷いって言うんなら、せめてこれ位やってから言ってほしいわね。ええ?これ位わね!」富美代は怒ったような口調でを詰りながら、馬糞の上に落とした慎治の服を踏み躙った。慎治の服の上を踏んでいるから、富美代のブーツが汚れる心配はない。だが、踏み躙られている慎治の服は持ち主同様、あっという間に馬糞まみれになってしまった。

「やるー!富美ちゃん最高!」駆け寄った朝子とハイタッチを交わしながら富美代は玲子に向かって言った。「玲子、ちょっとよけてて。外れたらばっちいからね!」ばっちい、玲子にはその意味は直ぐに分かった。「ちよっと待ってよ富美ちゃん、タンマ!私がどいてからにしてよ!」玲子は慎治を放り出して大慌てで逃げだした。後には未だ分からない、鈍い慎治だけが取り残された。玲子が安全圏に避難したのを確かめると富美代はブーツの爪先に慎治の汚れた服を引っ掛けた。「ほら慎治、取りに来るの面倒でしょ?私が取ってあげる。ちゃんと取るのよ!」言うや否やすっと伸びた細い脚を蹴り上げた。ああ、僕の服・・・思わず手を伸ばした慎治の視界に入った服の下側は茶色い馬糞にまみれていた。ああ、、、思わず慎治の手が止まってしまった。最悪の選択だった。手で払い落とせばいいものを、白痴のように呆けて動きを凍りつかせてしまったおかげで、服の汚れた部分がまともに慎治の顔を直撃した。「うわっ!!!グエッヴベッベッベッ!!!」「あははっ!慎治バッカじゃないの!何顔で受けてんのよ!」「あ、でも結構お似合いじゃない?慎治ってなんか、馬糞まみれが似合ってない?」「あ、言えてる言えてる!これが本当の、くそったれ、てやつ?」「やっだーっ、礼子ったら。お嬢様がくそったれ、だなんて、お下品ですことよ!」余りの屈辱に声を上げて泣きながら、必死で全身にこびり付いた馬糞を少しでも落とそうと悪戦苦闘している慎治を眺めながら、四人の美少女は全身をよじって大笑いし続けた。「ひっひーっ、ああおかしい!もう笑い死にしちゃいそう!慎治、あんたのその顔、結構破壊力あるよ!さ、帰ろう帰ろう、丁度慎治もお目目覚ましたみたいだし!」玲子が指差した先で、慎治が漸く意識を取り戻していた。

未だ全身に鞭の痛みがピリピリと火傷のように走っている。気持ち悪いのも収まっていない。だが、意識朦朧としながらも慎治は今の虐待の一部始終を見ていた。ひ、酷い・・・酷すぎる・・・に、人間を馬糞まみれにするなんて・・・だが一方で慎治は微かな満足感も感じていた。ああ良かった。あんな目に会ったのが僕じゃなくて。あんな、あんな汚い目に会わされる位なら、鞭で半殺しにされた方がまだマシだったよね。「そうね、帰ろう!あ、でも私、その前にトイレ行っとく。慎治、おいで!」礼子の命令に慎治はいそいそとついて行った。おしっこを飲まされるのは分かりきっていた。堪らなく嫌だ。だが死ぬほど鞭打たれ、おまけに慎治が馬糞まみれの刑を加えられるのを見た直後だ。帰れるならもう、なんだっていい。おしっこ位、いくらでも飲んでやるさ・・・四人分飲めばいいんだろ、簡単なことさ・・・慎治をトイレに残して礼子が戻ってきた。「あ、じゃ次、私いい?」玲子が次にトイレに向かい、後には富美代と朝子が順番待ちで残っていた。「ふうーっ・・・富美ちゃん、今日はほんと、楽しかったね。」朝子の声に富美代も大きく頷いた。「ほんとねー。でも最後の仕上げさ、朝子も冴えてるよねー。よく、あれだけ手軽にできて、しかも慎治が一番嫌がりそうな苛め、考え付いたもんよねー。大したアドリブだわ。」「えへへ。お褒めに預かって恐縮です!」のんびりとした会話のなかで、富美代の中にも何か引っ掛かるものがあった。帰り道ねえ・・・あいつはもういいけど、慎治の方だけ楽させてやることもないんじゃない?かと言って、馬糞責めをもう一回やるのもかったるいし・・・何かないかなあ・・・おしっこ飲ませて終わり、ていうのも今一、締まんないなあ・・・うん!?「ねえ朝子、慎治なんだけどさ、私たち二人であいつも帰り道、泣き続ける目に合わせてやらない?」「え、なに?富美ちゃんなんか考え付いたの?いいけど、何かお手軽苛めあるの?もうおしっこして帰る時間だよ?」「うん。そのおしっこだけでOKよ。実はね・・・」富美代が耳打ちしたプランを聞くにつれ、朝子の顔にまた、小悪魔の微笑が浮かんできた。「OK!それGOODよ、やろう!玲子たちはもうおしっこ済んじゃっただろうけど、私たちのおしっこだけで十分、効くよ!」「何々、富美ちゃんたちなんか企んでるみたいね。何やるの?私にも教えてよ。」トイレから戻ってきた礼子が富美代たちの悪戯計画に気づいたようだった。「あ、わかった?流石礼子、勘がいいわね。ま、楽しみに見ててよ。お手軽苛めだけど、その割りにたっぷりと慎治のこと、泣かせてやるからさ!」あらあらまあ、富美ちゃんたちって、本当に苛めっ子ね、しょうがないんだから。自分のことを棚に上げて礼子が苦笑している所に、玲子も戻ってきた。「お待たせー。ああすっきりした。次どっち?富美ちゃん?朝子?」「うん、私。じゃ朝子、行ってくるね!」興奮した面持ちでトイレに向かう富美代を見て玲子が些か怪訝な表情をした。「富美ちゃんどうしたの?なんか妙に楽しそう。まさか、もうひと苛め行く気なの?」「みたいね。全く好きなんだから。どうやら朝子も一枚噛んでるようよ。」「あ、そう言えば朝子もにやついてる!もう、どうする気か・・・楽しみね!」

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