レイコとシンジ-リベンジ-中編補完- 3
四人でグルグル回転しながらの鞭、堪ったものではない。慎治がどう動いても、どうガードしようとしても必ず無防備の箇所がある。全く見えない場所がある。そこに礼子たちの鞭が襲い掛かる。誰が鞭を振るうか、どこを狙うか。僅かなアイコンタクトだけで十分だった。だが慎治には全く予想がつかない。予期せぬ方向から予期せぬタイミングで襲い掛かる鞭。慎治は恐怖のあまりパニック状態だった。どこを鞭打たれるのか、いつ鞭打たれるのか、誰に鞭打たれるのか、全く予想ができない。精神的な苦痛だけではない、心の準備ができない分、余計に鞭が痛く感じる。礼子たち四人は慎治を囲み、長年のキャリアを積み熟成された室内管弦楽カルテットのように、息のあった鞭打ちを思う存分、繰り広げた。熟練した職人技のように礼子たちの鞭は慎治の苦痛を極限まで絞りだしていく。カルテットというのは正しくないかもしれない。四人の輪の中心で、鞭と戯れるように慎治は踊っていた。見えない所から襲い掛かる鞭が体を打ち据える度に、全身をビクッと震わせ、悲鳴をあげながら体をよじる。礼子たちの鞭に慎治は全身で反応していた。その様は傍から見ているとカルテットではなくクインテット、慎治を中心にした五重奏団のようだった。
ヒッ・・・に、逃げなくちゃ・・こ、このままじゃ殺される!!!慎治は必死で礼子たちの囲みから逃れようと、一番怖い礼子に背を向けて走り出した。「グヴォッ!」礼子が逃すわけがない。背後から首に巻きついた礼子の鞭に締め上げられ、慎治は海老のように仰け反りながらうめいた。「あら慎治、そんなに私の鞭が欲しかったの?早く言ってよ、私と慎治の仲じゃない、いいわ、いっぱい鞭、あげる!」正面から八の字を描くように玲子の鞭が慎治の胸、脇腹を打ち据えた。「ヒギャァーッッ!!!」慎治は玲子の鞭と礼子の締め技の二段攻撃に血の出るような悲鳴をあげた。「あっそのペア攻撃、面白そう!朝子、私たちもやろう!」「OK!ほら慎治、これはどう?」礼子の鞭から漸く開放され、苦しげに咳き込む慎治の腕から肩にかけて、左から富美代、右から朝子の鞭が同時に絡みついた。「ハイヤーッ!」富美代と朝子は慎治に鞭を絡めたまま、愛馬を一歩外側に歩かせる。「アイ゛ダ゛゛゛!」慎治は両腕が引っこ抜かれるような痛みに悲鳴をあげながら十字架に架けられたように両手を広げる。だが、これは前段階、苦痛の本番はこれからだった。「ほーら慎治、つーかまえたっと!礼子、やっちゃえやっちゃぇーっ!」「OK!玲子、行くよ!」富美代の掛け声を合図に礼子たち二人は両手を引っ張られ、身動きできない慎治に前後から猛烈な鞭を浴びせた。パシーンッ、ピシッ、パシッ、パウッ、ビシーッ・・・「ほら慎治、踊れ踊れーっ!」「そらそら!これでもかこれでもか!」「ピギッ・・・アヒーッッッッや、やべでゆるじでーーっっっ!!!」「バーカ、許すわけないじゃん!?」「もっとよもっともっと!ほらほら慎治、泣け、喚け、もがき苦しめーっっっ!」四人の美少女は慎治の断末魔のような悲鳴にすっかり興奮してしまった。二本の鞭の同時攻撃。今まで礼子たちに散々鞭打たれてきたとは言え、基本的には一対一だ。二本の鞭で同時に打たれたことなどない。しかも流石に共に鞭を振るってきた仲、礼子たち二人の鞭の呼吸はピッタリ合っていた。絶妙の間合い、寸分違わぬタイミングで打ち込まれる二本の鞭。絡んだり、邪魔しあうことなく慎治の体を同時に打ち据え、一本の時の数倍の苦痛を慎治に味合わせる。
富美代と朝子が鞭を緩め、慎治を解放するとすかさず今度は礼子と玲子の鞭が慎治の首に前後両方から絡みつき、締め付ける。「ぐ、ぐヴえべべべ!!!」悲鳴を上げながら慎治は必死で首に絡みついた二本の鞭を掴み、何とか少しでも呼吸をしようとする。礼子たちは締め落とす気はないから、窒息する程きつくは締め上げないが、それでも慎治が鞭を必死で掴めねば耐え切れないほどの強さで鞭を引き、慎治の全ての抵抗を封じた。そして倒れることもできずにうめく慎治の全身を左右から富美代と朝子が鞭打つ。「キャハハハッ!!!ほら慎治、踊れ踊れ踊れーっ!!!」「アーハッハッハッ!!!最高、もっと泣け泣け泣けーっっっ!!!」すっかり頭に血が上った富美代と朝子は全く手加減なしで、滅茶苦茶なピッチで慎治の全身に鞭を往復ビンタの様に浴びせ続けた。背中や尻だけではない。胸、腹、脇腹、太腿、腿の裏、・・・慎治の全身を隈なく鞭打ち、蚯蚓腫れと青あざを刻み込んでいく。慎治の体に傷が増えるのを見ることが、富美代と朝子にとって全身を支配する最高の快感と直結していた。そしてぼろほろになった慎治の全身、何度も鞭があたった箇所は既に内出血の圧力が高まり、皮膚が破れる寸前だった。「OK!そろそろフィニッシュ行こうか!」礼子の声に、富美代と朝子が一旦、鞭を休めて呼吸を整えた。そして礼子たち二人が慎治を鞭から解放すると、慎治は倒れる気力すらなくフラフラと立ち尽くしたまますすり泣いていた。「アヒッ・・・ヒック・・う、ウェッッッ・・・い、いたい・・・」顔中を涙と涎でグチャグチャにしながら慎治は喘いでいた。視線は定まらず、指先一本動かす気力すらない。最高よ慎治、さあフィニッシュ、楽しませて頂戴!頭上でグルグルと鞭を振り回しながら礼子が気合を入れた。「みんないい!フィニッシュ行くよ?さあ慎治、覚悟はいいわね。止めは・・・二倍二倍で・・・四倍鞭よ!せーの、ハッ!」ビシバシピシバウッ・・・「ギアーッッッ!!!」左肩越しに前から礼子、右肩越に後ろから玲子、背中から右脇腹に朝子、腹から左脇腹に富美代、四人の鞭が同時に慎治の体に襲い掛かった。痛い、という感覚を既に超えていた。慎治は上半身が千切れたような感覚に襲われた。皮膚の表面だけに止まるような生易しい痛さではない。筋肉、脂肪を貫通し、内蔵にまで響くような鞭の衝撃に慎治の視界がチカチカと瞬き始めた。体の奥底、はらわたから重苦しい、酸っぱいような血生臭いような塊がこみ上げてくる。余りの激痛に慎治は思わず死すら願った。「死ぬ、死んじゃう・・・いや、こ、殺して、こ、こんな痛いの、も、もういやーっ!!!いっそ一思いに殺してーっ!!!」
