レイコとシンジ-リベンジ-中編補完- 1

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富美代と朝子のおしっこも飲み終えた慎治たちは、這うようにしてグラウンドに戻ってきた。漸く全身の激痛も治まりつつあったが、もう体力の限界に来ていることは間違いなかった。のろのろと礼子たちの所に戻ってきた慎治たちは半ば倒れこむように座り込んだ。もう流石に終わりだろう・・・全身ボロボロ、今日何発の鞭を受けたか、数え切れないほどだ。もうないよな・・・「慎治、ちょっとそこに寝てみてくれない?ああ、うつ伏せのほうがいいわ。」玲子に促され、慎治はその場にうつ伏せに横たわった。「うわ凄い・・・縞々模様って言ってあげたいけど、格子模様みたいね。」慎治の背中の傷をブーツの爪先で突っつきながら玲子は満足気に頷いた。「慎治、あんたも寝てみてくれない?こっちで慎治と並んで寝てよ。鞭跡の品評会やるからさ。」慎治は玲子の言うとおり、慎治と並んでマグロのように横たわった。四人の美少女はブーツの爪先や踵で慎治たちを弄びながら鑑賞会を開いていた。長い鞭を玲子はリング状に丸めて肩にかけ、礼子はベルトの様に腰に巻いていた。朝子はショールよろしく首に引っ掛け、富美代は二の腕に蛇のように巻きつけていた。自分たちを徹底的に苛めつけた少女たちに踏まれながら、傷跡を鑑賞される。慎治たちの凄惨な苦痛の跡を、四人の美少女は絵でも楽しむかのように、慎治たちに一片の同情すら見せずに鑑賞していた。この悪魔・・・心の中で慎治は毒づいていた。だが、言葉にできる訳がない。自分を責め嬲る美少女たちは鞭を、散々泣き叫ばせられた拷問具を持っているのだ。逆らえるはずがない。「どう礼子?パッと見、二人とも鞭の跡はほぼ互角、てところね。結構いい染まり方じゃない?」「そうね・・・鞭跡もいいけど、やっぱり引き摺り回しってグーね。きれいに全身、赤くなってるわね。」慎治の頭を爪先で軽く踏みながら朝子も頷いた。「本当ねー、ここまでやれれば大満足って感じよね、でもやっぱり、鞭って最高ね!」「本当!それにここ最高じゃん、また来ようよ!」富美代も満足しきった様子だった。

礼子たちは憐憫、同情心のかけらも感じていなかった。普段は優しいのに。武道をやっていても、否、やっているからこそ他人に理由もなく暴力を振るうことは絶対にないのに、慎治たちに鞭を振るう時、礼子たちは誰も、慎治たちが痛くて可哀想、とは全く思わなかった。当然と言えば当然だ。鞭、慎治たちを打ち据えている本物の一本鞭は通常、殆どの人間が一生見ることも触れることもないものだ。だからその鞭がどれ位痛いかなど、想像することすら難しい。鞭跡の蚯蚓腫れにしても、自分が知らない痛みだ。だから手加減がない。どれ位痛いか、すら想像できないのだから、相手を傷つけることに対する恐怖、内心の無意識に近いブレーキが働かない。いくら慎治たちが絶叫してもその苦痛は実感としては伝わらず、単に自分の鞭で慎治たちを泣き喚かせている、という快感、満足感に置き換えられてしまう。ぼろぼろになった慎治たちを見ても他人事としてしか感じられず、全く大騒ぎしちゃって、位にしか感じられない。これもまた、鞭の魔力の一つかもしれない。鞭、この効率よく他人に苦痛を与えられる道具は単に慎治たちに肉体的な苦痛を与えるだけではなく、鞭を握る礼子たちの精神までも改造していた。

か、勝手な事ばかり言って・・・礼子たちの足元に横たわり、ブーツで鞭跡を小突き回されながら慎治は悔しさを必死で堪えていた。ち、畜生・・・人の事をこんなになるまで痛めつけるなんて、この悪魔!鬼!・・・こんな地獄のようなとこ、もう二度と来てたまるもんか!だけど、今は何も言っちゃいけない・・・もうすぐ、もうすぐ終わる・・・辛かった今日も終わる。礼子さんも富美ちゃんも、流石にもう満足しているようだからな・・・もう終わる・・・

慎治の期待は当然だった。礼子たちは四人とも、もう終わる気だった。ああ、今日は楽しかった・・・場の空気が急速に弛緩していった。「ふう、ま、今日はこんなもんかしらね。そろそろ帰ろうか?」今日の主催者、玲子の口から慎治たちが待ちに待った言葉が紡ぎだされた。「そうね、ああ楽しかった。また来ようね。」朝子と富美代ももう終わる気になっていた。そして礼子も今の今まで、すっかり終わる気になっていた。だが、玲子の声を聴いた瞬間、礼子の心の中に囁くものがあった。チャンス!と。

入学当初こそ対立したものの、礼子と玲子は苛めという共通の趣味を通じて親友になっていた。別に慎治たちを苛める時だけではない。クラブに行ったり、買い物を楽しんだり、この乗馬クラブにしても、苛め抜きで健康的に楽しむだけでもよく一緒に来ていた。だが、いくら仲がいいと言っても、お互いの心の奥底には相手に負けたくない、というライバル意識もある。ルックス、スタイル、知性、家柄・・・全てに恵まれているだけに、二人のプライドもまた、強烈なものだった。玲子にだけは負けたくない・・・礼子に勝つのって最高・・・陽気に、オープンに張り合うから陰湿な所がなく、競い合うことが仲を悪くすることはないが、互いに勝とうとする意識は常にある。そのライバル意識が最もストレートに表れるのが、慎治たちを苛める時だった。ストリートの連中が腕力を競うのと同じように、礼子たちは慎治たちに対して、どちらがより残酷になれるか、どちらがより多くの苦痛を与えられるか、どちらがより多く慎治たちを泣き叫ばせられるか、を競うところがあった。

そして今、玲子が慎治をもう許してやろう、と言っている。その瞬間、礼子にピンと来るものがあった。玲子は許してやる、て言ってる・・・良かったね慎治、ご主人様のお許しが貰えて。だけどね慎治、私は玲子ほど優しくないよ。私の慎治共々、もう一鞍苛めてあげる!ついてない、そう、慎治たちにとって、ついてない、としか言えない展開だった。もう終わろう、と言ったのが富美代か朝子だったら、礼子も間違いなく終わりにしていたはずだ。玲子が、玲子さえ何も言わなければ・・・最後の、文字通り最後の一瞬で慎治たちの運命は更に深く暗転していった。

「ねえ玲子、もう終わるのはいいんだけどさ、私、まだ一つ忘れてる気がするんだ。」「忘れてる?何を?そりゃまあ、色々遊び方はあると思うんだけどさ、今日のところはやり尽くしてない?」いいわ玲子、玲子でも未だ気づいてないのね。「うん、忘れてる、ていうのはね、人数なのよ。」「人数?」「そう、午前中は一対一でみんな遊んだでしょ?で、今の引き摺りは基本的に二対一よね。」「そっか!」富美代がポンッと手を叩いた。「礼子、もしかして、四対一で遊ぼうって考えての?」

「ビンゴ!富美ちゃん冴えてるー!」朝子も悪戯っぽい笑いを漏らした。「フフ、礼子ってアクマー!四対一だって?それって、要するにタコ殴り、てことじゃん?ねえ慎治、どうする?これから四人掛りでのタコ殴りだって。大丈夫?あんたたち、下手したら本当に死んじゃうかもね!」やられた!玲子の胸中を礼子に出し抜かれた悔しさが占拠した。四対一かあ・・・あーん、私ってオバカ!このパターンを忘れてるなんて。一瞬、意地になって反対しようか、とも思った。だがすぐに玲子は気を取り直した。ま、今のは礼子にやられたってことでいいとするか!だって・・・タコ殴り、楽しそうジャン!「全く礼子ったら・・・ホント、あんたって鬼畜よねー。しょうがないなあ、慎治、私はね、本当は可哀想だから慎治のこと、もう許してあげたいなって思うんだけど、礼子がああ言うんじゃ仕方ないわ。慎治、あなたも辛いと思うけど、もうちょっと、がんばってね。」「ひっど≠「、玲子ったら人を悪者にしちゃって!あたしのこと鬼畜、とか言ってるくせして鞭を握り直してるの、一体誰よ!?」「あ、ばれた?ま、四対一のタコ記念日っていうことで全てOK!」「何が全てOKよ、全く、調子がいいんだから、もお!」そ、そんな馬鹿な!!!慎治たちは思わず絶叫してしまった。「や、やめてーっっっ!!!」「も、もうおねがい!!!し、死んじゃうよーっっっ!!!かえろ、ね、帰ろうよーーー!!!」「うるさいわね、慎治、あんた死ぬ死ぬって気軽に言い過ぎよ。」照れ隠しのように玲子はブーツに強くウェイトをかけ、慎治の顔を地面にめり込ませた。「全く、ロシア鞭の拷問じゃあるまいし、こんなんで死ねるもんなら死んでごらん!ほら、死んでごらんよ!」玲子は全体重をかけ、グリグリと慎治の顔を踏み躙った。そ、そんな・・・慎治が泣き喚こうと息を吸い込んだ瞬間、玲子は慎治の胸倉を掴んで引き摺り起こした。

「さあみんな、パーティー再開よ!馬に乗って!」「OK!」礼子たち三人は再び愛馬に跨ると肩から、腰から、首から、腕から愛用の鞭を外し、身構えた。「で、玲子、どう行く?なんか楽しみ!慎治を鞭打つのって、久し振りよね!」礼子が楽しそうに笑いながら鞭を振り回した。「そうね・・・じゃ富美ちゃんは斜め右、朝子は斜め左で20メートル位間隔取って。で、礼子は私の対面。やっぱ20メートル、ううん、もう少し奥に行って。」四人は一辺20メートル程度の正方形に並んだ。

「さあ行こうか!」玲子は四人で形作った正方形の内側に慎治を入らせ、自分の右前方、鞭を最も振るいやすい位置に立たせた。更に両足を50センチ程度のロープで縛り、よちよち歩きしか出来ないようにし、更に両手も後ろ手にしっかり縛り上げ、余計な抵抗が一切できないようにした。「慎治、もう分かるわね。これから慎治には私たちのリングの中をたっぷりと歩いて貰うわ。安心して。もう疲れてるでしょう?さっきみたく走らなくていいからね。ゆっくり歩くだけでいいわ。私が一緒にスタートして、まずは朝子のところまでエスコートしてあげる。次は朝子に礼子のところまで送って貰いなさい。で、礼子は富美ちゃんへ、富美ちゃんは私へと慎治をエスコートしてあげる。嬉しいでしょ?聖華の誇る、私たち美女四人にまとめてエスコートしてもらえるなんて、もうこの幸せ者!」「そ、そんな!!!み、みんなで鞭だなんて・・・や、やだーーーっっっ!!!ひ、ひどいよ、死んじゃう、死んじゃうよーっっ!」慎治の絶叫に玲子たちはどっと笑い転げた。「やーねー慎治ったらほんと、大袈裟なんだから。じゃ、いいこと教えてあげる。玲子の鞭がそんなに怖かったらね、早く私のとこまで逃げておいで!」「ああ、朝子ったらいい子ぶりっ子しちゃって!自分だって思いっきり引っ叩こうとしてるくせして!」「あ、バレた?うん、私ね、早く慎治のこと引っ叩きたくて、もううずうずしちゃってるんだ!」幸せ者、確かに玲子たち四人は美少女で有名だ。近隣の高校でも有名な存在であり、ラブレターを貰ったり合コンに誘われるなど数え切れないほどだ。その四人全員が何の取柄もない慎治と一緒に全身全霊込めて遊んでくれる。天国のようなシチュエーションだ。但し、四人が鞭を持っていなければ、の話だ。既にぼろぼろになるまで鞭打たれ、全身傷だらけだ。その傷口を更に鞭打たれる。い、いったいおれ、どうなっちゃうんだ・・・考えたくもない、死ぬほど痛そうだな・・・現実感すら失われつつあった。

だが心配はいらない。玲子はそんなに慎治を待たせる気はなかった。怯えてるわね慎治、ま、当然だろうけどね。でも安心していいよ。私、礼子みたく精神的に拷問する気はないから。直ぐに苛めてあげる!「さあ慎治、幸せたっぷり噛み締めてね!レディ・・・GO!」ヒョオッ・・・パシッ・・・今日は一体何回この音を聞かされただろうか。ヒァッ!!!慎治は悲鳴をあげながら歩き出した。玲子たちのゲームが始まってしまえば、慎治に何かを考える余裕などない。只ひたすら責苦に耐えながら泣き喚き、時間が過ぎるのを待つだけだ。それでも慎治は反射的に玲子の鞭から逃れようと走り出した。両足を縛られているのも忘れて。「うがっ!」つんのめり、バランスを崩した慎治は2,3歩で前のめりに転んでしまった。「アハッ!慎治、もう転んじゃって!そっか、やっぱり慎治ったら私とずっと遊んでいたいのよねー。うん、分かる分かる。私と慎治はいつも一緒に仲良しこよしだもんねー。私の鞭が大好きなんでしょ、じゃ、もっともっといーっぱいあげるね。ほら!」

ピシッ、パシッ・・・玲子は心底楽しそうに高笑いしながらも鞭を振るう手を片時も休めない。ひーっっ!!い、痛い!!!一日中散々打ち据えられ、引き摺り回された慎治の背中は傷だらけだ。どこを打たれても傷口を抉られる、痛い、と言うより不快感を伴った苦痛に襲われる。しかも、引摺刑の最後の頃には余りの苦痛に痛覚が半ばマヒし、慎治にせめてもの安らぎを与えていた。だが、僅かな時間とはいえ休息を与えられていたため、全身の感覚が蘇っていた。もちろん、痛覚も。一旦忘れかけていた痛覚がまた復活しただけで耐えがたいのに、更に傷口を抉られる痛みをプラスされるのだ。堪ったものではない。い、いたいいたいいたい!!!にげなくちゃにげなくちゃ!!!

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