レイコとシンジ-砂漠に逝く-中編- 4
玲子にしてみれば、慎治の心の葛藤らしきものなど手に取るようにお見通しだった。馬鹿ね、慎治。どうやっても、私のおしっこを飲まされること位、いい加減分かってるくせして。ま、そうやって自分をごまかしてくれてるのって、傍から見物してる分には面白い見世物だけど、無駄なあがきよ。強情張るなら、鞭で屈服させるだけだからね・・・まあ、いいわ。背中を押してあげる。「さあ、慎治、そろそろどっちの罰ゲームがいいか、決めてもらうわよ?まあ、聞かなくても返事は分かってるけどね。」玲子はゆっくりと慎治に近づくと、ループ状に丸めていた鞭を二つ折りに持ち替え、輪の部分で慎治の首を引っ掛けた。「別に返事しなくてもいいわよ。勿論、鞭がいいんでしょ?慎治の選択の邪魔はしないわよ。お望み通り、鞭にしてあげる。さあ礼子、慎治吊るすの手伝って!」「OK!じゃ、慎治のご希望通り、気絶するまでたっぷりと鞭をプレゼントしてあげるわね!」反対側から礼子の鞭にも絡みつかれ、慎治は思わず小便をもらしそうな恐怖に襲われた。ほ、ほんとうに二人掛かりでおれを鞭打つ気なんだ・・・昨日、玲子一人に鞭打たれただけでも死ぬほど痛かった。だが、今日は二人掛かりだ。昨日の礼子の鞭も、玲子の鞭にも負けず劣らず凄まじかった。あ、あんな鞭を二人掛かりで食らったら、ほ、ほんとうに死ぬかもしれない・・・死の恐怖、痛みの記憶、そして喉の焼け付く渇き・・・慎治は気が変になりかけていた。殺される・・・し、死にたくない・・・水が飲みたい・・・慎治のすべてを支配していたのは生存本能のみだった。「の、、、のみます・・・」首から鞭が離れた、と思うと、正座している慎治の目の前に玲子がゆっくりとしゃがみこんできた。
「慎治、今なにか言った?よく聞こえなかったんだけど、もう一回はっきりと言ってくれない?まさかとは思うんだけどさ?」「の、、、のみます・・・だから鞭だけは・・・鞭だけは許して・・・」慎治は消え入りそうな、涙声を絞り出した。「あんた一体、何を飲むか分かって言ってるの?ねえ、もう一回聞くわ。何を飲みたいのか、ちゃんと主語を入れて、私にも分かるように言って頂戴、さあ!」ピシッと玲子は手にした鞭で床を鳴らした。もう。恥も外聞も何もなかった。一旦、口にしてしまうと、もう理性で押し留めることは不可能だった。「ヒッ・・・ぶ、ぶたないで・・・お、おねがいです。お願いだから、、、玲子さんの、ぉ、ぉし・・・おしっこを・・・飲ませて・・・くださぃ・・・」涙声で必死で答えた途端、慎治は本当に泣き出してしまった。言ってしまった・・・おしっこを飲ませてください、と・・・言ってしまった・・・つっとあごを持ち上げられた。玲子がじっと慎治を見詰めていた。美しい顔をやや無表情にしつつ、玲子は黙ってじっと慎治を見詰めていた。玲子の大きな、やや吊り目がちの瞳に吸い込まれそうな気がした。「慎治、本気で言ってるの?今なら、まだ聞かなかったことにしといてあげるわよ?」「ほ、ほんきです・・・どうか、玲子さんのおしっこを飲ませてください・・・」もう、先ほどまでの逡巡すら薄れかけていた。もう引き返せなかった。慎治は自分が鞭から逃れるためにおしっこを飲む、と選択した事をはっきりと自覚していた。「あきれた・・・」玲子はペッと慎治の顔に唾を吐きかけ、そのまま慎治の髪をつかんで引きずり倒し、ゆっくりとたちあがると慎治の頬をブーツでじっくりと踏み躙った。「礼子、聞いた?まさか慎治がこんな変態とは思わなかったな!他人のおしっこを飲みたいだなんて、そんなことをよく臆面もなくいけしゃーしゃーと言えたものね。ねえ礼子、礼子は本当に、慎治がおしっこを飲ませてください、なんて口走ると想像してた?」「まさか!よもや本当におしっこ飲みます、なんて言うとはねえ・・・慎治、あんた本当にもう人間やめるつもりなのね?やめてもいいの?」慎治は玲子たちに蔑まれながら、屈辱に肩を震わせていた。ひ、ひどい・・・おしっこを飲むところまで追い込んだのは自分たちのくせして・・・ぼくを変態だなんて・・・「まあ、いいわ慎治、約束だからね。罰ゲームとして私のおしっこ、飲ませてあげるわよ。一体どんな顔しておしっこなんて飲むつもりなのか、じっくりと見せてもらうわよ?」
玲子はバッグの中から透明のプラスチックコップを取り出した。500cc近く入りそうな、大ぶりのコップだった。「慎治、今からこのコップにおしっこを入れてあげるから、それを全部、一滴も残さず飲み干すのよ。一滴でもこぼしたら、罰ゲームを実行した、とは認めないわ。失敗したら・・・分かっているわね、む・ち・よ!」玲子は慎治の目の前でゆっくりとショートパンツと黒いパンティをおろしながら、しゃがみこんだ。そのしゃがみ方は、なんら特別なものではない。単純に、トイレに入った時と全く同じだった。「慎治、両目を開けてしっかりこっちを見ているのよ!自分が飲まされるのがおしっこだっていうところを、しっかり見ていなさい!」不思議な気分だった。おしっこを出す姿、排泄のシーンを他人に見られることなど想像した事もなかったが、不思議と恥ずかしさは全く感じなかった。案ずるより生むが易し、ね。おしっこを飲ませるのは楽しみだったけど、おしっこを出すところを慎治に見られるのは何となく恥ずかしい、なんて思ってたのが嘘みたい。いざ本番、となると全然恥ずかしくもなんともないものね。玲子は慎治の全身を、体の内側から、細胞全てを穢してやることにゾクゾクするような快感を感じていた。フフ、これで慎治は一生、私のもの。どこに逃げても、慎治は私に穢された体と一緒、死ぬまでこの穢れからは逃げられないわね。慎治、あなたの一生、汚辱まみれにしてあげる。絶対に消えないトラウマを植え付けてあげる。
余りに興奮して、かえっておしっこが出にくくなったほどだった。いけない、いけない。まずはちゃんと、たっぷり出してからじゃないとね。玲子は大きく息を吸い、一瞬、頭を休め無心に徹した。程なく下半身に尿意の高まりを感じてきた。「行くわよ・・・」玲子が呟くと同時に勢いよく奔流が迸った。水しぶきが跳ねる音と共に、玲子が股間にあてたコップに液体がたまり始めた。10秒ほどであっただろうか、玲子はゆっくりと放尿を楽しんだ。さっきエビアン殆ど一本全部飲んじゃったから、結構出たわね。自分で持ってて、ずしりとした手ごたえを感じるほどの重量だった。300ccくらいは出たみたいね。よかった。たっぷりと飲ませてやれるわね。「さあ、慎治、覚悟はいいわね!このおしっこ、全部飲み干しなさい!」玲子は慎治の前にコップを置き、一旦立ち上がってパンティとショートパンツを履きなおすと、再び慎治の前にしゃがみこんだ。「慎治、絶対に顔を下に向けちゃ駄目よ!私のおしっこを飲む恥知らずの顔を、しっかり見せてもらうんだからね!」慎治は目の前に置かれたコップに震える手を伸ばした。お、おもい・・・たっぷりと玲子のおしっこが入ったコップは、ずしりと重く感じた。ほ、ほんとうにこれを全部、飲むのか???掌がほの温かく感じた。なんだろう??うえっ!これ、玲子のおしっこのぬくもりだ!!!慎治は反射的にコップを投げ捨てそうになってしまった。だが、目の前の玲子を見るとその手も凍り付いてしまった。飲まなきゃ殺される、飲まなきゃ殺される・・・念仏のように呟きながら必死でコップを口に近づけた。ううっ、お、おしっこを飲もうとしている・・・慎治は思わず目を閉じてしまった。「慎治、なに、目、閉じてるの!空けなさい!!」玲子の鋭い声が響いた。弾かれたように慎治が目をあけると、おしっこ入りのコップはもう、顔のすぐ下に来ていた。薄い黄色の液体、そして表面、コップの縁の方にはやや大きめの泡が残っていた。プーンとアンモニアの匂いとやや生臭いような匂いを感じた。ある意味、嗅ぎなれた匂いだった。自分が出すものと大して変わらない、そう、おしっこ特有の匂いだった。今まで何千回となく付き合った匂い。だが、こんな至近距離で嗅いだのは初めてだった。そして、その匂いは慎治が必死で押し殺してきた生理的な嫌悪感を解放してしまった。「うっ、うえっっっ!!!」慎治は思わずコップを床に置くと胸と腹に手を当ててうずくまってしまった。胃が逆流しそうだった。だが、慎治には悠長に吐き気を堪える暇すら与えられなかった。
