ディーンさんの作品「ひみつ~孫からの手紙~」
「おじいちゃん、おばあちゃん、元気にしてる?たけしだよ。今年もお正月はおじいちゃん家に行くからね。おばあちゃんが去年つくってくれた「あまざけ」、ママに飲みすぎよっておこられたけどおいしかったなー。おばあちゃん、今年もつくってよぜったい、ぼく楽しみにしてるからね。こないだの算数のテストで55点も取ったんだよ。前が15点だったから40点もおおく取ったんだー。マチコ先生が「たけしくんが一番がんばったねー。」ってほめてくれたよ。巨人のまついも55だし、来年はいいことあるかなー。うんとね、ぼく去年よりうんと大きくなったんだよ。しん長が5センチ体じゅうが4キロふえたんだ。もっともっと大きくなって、早くパパみたいに大きくてつよい男になりたいなー。
あのね、ぼくはまだ一年生だからオネネはパパとママのあいだでねてるの。でもこないだおトイレにおきたら、ぼくだけちがうお部屋でねてたの。こわくなってパパママってよぼうとしたら、いつもねてるお部屋から「おーおー、い~」ってパパの声がしたんだ。パパどうしたのってお部屋の前に行ったけど、なんだかこわくてちょびっとのぞき見したの。そしたらパパがぼくのなわとびでハムみたいにぐるぐるまきになってたんだ。ママはわらってるようなおこってるような顔でパパを見てたよ。ママはろうそくを持ってたんだけど、おたんじょう会やクリスマスのケーキのろうそくじゃなくて、うんどう会のリレーのバトンみたいに大きくて太いろうそくだったよ。「くらいのママ、さむいのパパ」って言おうとしたけど言えなかったよ、ぼく。ママはピカピカのみずぎをはいてたし、パパはおかおにママのパンツをはいてたよ。パパの体はまっかっかになってて、大きなちんこもまっかっか。パパはママをみさこさまってよんでた。まさこさまやきこさまといっしょだね。クラスのデブのこうじくんを「ブタ、ブタ、子ブタ」って言ってたらママにおしりペンペンされたのに、ママはパパを「おすぶた」だって。ママにもおしりペンペンしなきゃね、おじいちゃん。おまんこってなに?おじいちゃん。ママがパパのうんちのあなにろうそくをさして、「おまんこひくひくさせて、はずかしくないのかい?」って言ってた。ちんことおいなりさんはわかるけど。マチコ先生はわからないって言うし、みきちゃんのママもゆきのりくんのママもしらないって。ものしりはかせのおじいちゃんならしってるよね。
じゅぎょうさんかんびの作文はっぴょうで、パパとママのことを作文にしてよんだの。お友だちのママたちはクスクスわらっていたのに、ぼくのママだけ下を見てた。大きなこえではっぴょうするとほめてくれるマチコ先生なのに、大きなこえではっぴょうしたのに「たけしくん、もういいわよ。」って止められちゃった。ほかのお友だちのはっぴょうのじかんがなくなっちゃうんだって。あーあ、せっかくいっしょうけんめい書いたのになー。あとでマチコ先生が「たけしくん、どうしてあんなの書いたの。」って言ったの。「いけないのよ、たけしくん。パパとママのひみつなんだから。」だって。「ひみつなことなの?」って聞いたら、「そうよ、大人のひみつなのよ。」「マチコ先生もひみつするの?」「先生はしないわ。」「パパとママだけひみつするの?」「する人としない人もいるのよ。」「ぼくも大人になったらパパとママみたいにひみつするの?」「たけしくんはしたいと思う?」「いやだよぼく。ハムみたいにぐるぐるまきは。」「そう、だったらしなくていいのよ。」「うん、しない。」「そうしなさい。あと、このことは言わないでね。」「うん。」「いい子ね、たけしくん。」
マチコ先生に言われたのに、ぼくはしゃべっちゃった。だって、おじいちゃんがぼくに言ったよね。「いいか、たけし、ものを聞かれたら、はきはきとこたえるんだよ。」って。学校がえりにお友だちのママに聞かれるから、はきはきとこたえてるよ。えらいでしょ、ぼく。「たけしくんのパパとママはいつもするの?」「うん、いつもだよ。」「ほかにどんなことをしてるの?」「おかおにすわってるよ。うんちのあなも舐めてるよ。おまんこがひくひくするって。いっぱいしてるんだ。」「何をしてるかわかる?たけしくん。」「うん。ひみつしてるんだよ。」「ひみつ?」「そう、ひみつ。大人はひみつをするんだよ。」「そうなのー、いいことばね。」「いいことばだね。」「たけしくんも大人になったらひみつするの?」「するかもしんない。パパもママもたのしそうだもん。」「そっか~。たけしくんなら、きっとりっぱなひみつができると思うわ。」「えへっ、ありがとう、おばさん。」「ほかになにか見たら、またおしえてね。」「うん。」
ねえねえ、おじちゃんとおばあちゃんもひみつするの?ひみつを見るとちんこがかゆくなるよ。ちんこがかゆくなるとね、ぼくもひみつがしたくなるんだ。おじいちゃんは何でも知ってるから、ぼくにもひみつ、おしえてくれるよね。だって、パパとママはおこるんだもん。作文もすてちゃったし。あ、そうだ。ぼくまた作文書くよ。そしてね、お正月にみんなの前ではっぴょうするんだ。すみこおばちゃんやあきひとおじちゃん、ちえちゃん、さとこおねえちゃん、ひろきおにいちゃん、みんなの前ではっぴょうするよ。そしたらみんなほめてくれるよね。そしたら去年よりもお年玉が、うんともらえるかなー。えへへ。じゃあ、これからいっしょうけんめい書くよ。ぼくの作文たのしみにしててね、おじいちゃん、おばあちゃん。」みやもとたけし
手紙を読み終えた喜一とマサ江はため息を一つつき、がっくりと肩を落とした。
完
