かさじぞうさんの作品「せい子第6-1話」
「ぺッ!」
せい子は、まず、開けさせた孝一の口の中めがけて、キス代わりにツバを多めに吐きかけ、頬を掴んでいた右手の力を抜いた。孝一は、上を向いたまま口を閉じ、自分の口の中にある憧れのせい子のツバの感触を味わった。
そんな孝一を、せい子は無言で眺め、再び口の中にツバが溜まるのを待った。
「ぺッ!」
せい子は孝一の鼻の辺りをめがけてツバを吐きかけた。
孝一は、せい子の甘いツバの香りに酔いながら、口の中のせい子のツバをゆっくりと飲み干した。
せい子は、孝一の顔の至るところに甘い香りのするツバを何度も何度も吐きかけまくった。
孝一は、ツバを吐き出すせい子の唇から視線を逸らさずにうっとりと眺め続けていたが、そのうち何度も何度も目にツバを吐きかけまくられ目を開いていられなくなり、やがて、目を閉じた。
しかし、顔は上を向けた状態のまま、責めの続きを待った。
再会した日の職員室における責めと同様に、顔面中至るところ隙間なくツバだらけになった孝一を満足そうに眺めた後、せい子は、そんな孝一をいろんな角度からデジカメやビデオカメラで撮影した。
そして、ソファから立ちあがると、全頭式のマスクを取りに行った。
マスクは、職員室での初めてのツバ責めの後で被らされた物とまったく同じタイプの物だった。
これだとせい子の気分次第でいつ目や口を塞がれるかわからない。
孝一は、顔は上に向けたまま、可能な限り薄目を開けて視線でせい子を追いかけた。
せい子の、見る者を圧倒するほどの肉感的で動く度にしなるようなボディラインを、その後ろから眺めていた。
ヒップから伸びているスラリとした足はピカピカに磨かれ冷たい金属的な艶を放っているピンヒールに辿り着くまで無駄なくしなやかさを保っており、後ろ姿でさえも孝一の視線を捕らえて離さなかった。
孝一から受け取った日記の何冊かをせい子は持ってきて、孝一の前でパラパラとめくった。
「せい子様のそばに置いてほしい。
せい子様のストレス解消用の玩具にしていただき、そうしてせい子様のそばに置いてもらえたら、僕はどんなに嬉しいだろう」
「今日、世界史の授業で『債務奴隷』という言葉を習った。
借金が返済できないために債権者の奴隷となった債務者のことを『債務奴隷』というのだそうだ。
『債務奴隷』・・・・この言葉を聞くだけで僕は勃起を我慢できない!なんて興奮する言葉なんだろう!・・・・そうだ、授業料を支払う金銭的余裕がなくなってしまったことにして、とりあえずなんとか頼み込んでせい子様から一ヶ月分の授業料を借りよう。
そして、それを返済できないことにして、せい子様から借りたお金を返せないがために生涯せい子様の『債務奴隷』にされてせい子様に所有されて支配されて拘束される羽目になったらどんなにいいだろう・・・・」
「身体を拘束された上でせい子様から一方的にキスをされたい。
それが許されないのなら、唇を重ねることが許されないのなら、僕の顔じゅう、いや、身体じゅうにツバを吐きまくってほしい」
「せい子様に童貞を捧げたい。童貞を奪われて、他の女性とセックスすることも禁止されて、せい子様に支配されたい。セックスを許してもらえないのなら、せい子様の手で、足で、口で、何度も何度も強制オナニーをしてほしい」
「せい子様の人間椅子になりたい。せい子様の日常の中でいついかなる時も僕の顔面をせい子様のお尻に埋めさせてほしい。長時間に渡って僕をせい子様にお尻の下に敷いてほしい。僕はせい子様のお尻の感触を顔面全体で覚え、たとえ1000人の女性がかわりばんこに僕の顔面を椅子として使用したとしても、せい子様のお尻がどれなのか一度で当てることができるような、そんな人間椅子になる自信だってあるんだ。」
このような被虐的な内容の告白が日記には毎日のように記載されていた。
告白日記は10年分あったが、日記を受け取った日の夜遅くの時間帯に、せい子は一気に目を通し、全冊読み通した。
読み終えた後、せい子は疲れるどころか、自分の本性を隠して孝一を教師の立場から見続けた3年間と卒業後再会までに要した7年間という時間をとても悔しく思い、怒りすら感じた。
もし在学中から孝一を調教できたとすれば、今頃、孝一はせい子の全てを知り尽くし、せい子は孝一の全てを知り尽くし、強固な信頼関係に基づき、孝一を、言葉による命令なくともせい子の要求が何であるかを察知できるくらいに完璧で理想的な
奴隷に育て上げることがてきただろう。
そんな10年も前からの孝一の懇願とせい子の悔しさと怒りとが、今になって余計にせい子の加虐心に火をつける結果となっている。
惨めこの上ない孝一の姿を上から眺めながら、感慨深げにせい子は言った。
「・・・・もしかしたら今日は来ないんじゃないかって思ってたの。
奴隷にしてくれなんて言っといて、まさか私がこれほどまでのサディストだなんて思ってなかったでしょうし、実際、この前あれほど私に痛みつけられて惨めな思いをさせられて、多分、そのショックで今日は来ないだろうって思ってたわ・・・・・
今までにも、この部屋でSMは初めてだっていう人何人かとプレイしたことがあるけど、みんな二度と来なかったし、私も彼らを追いかけなかった・・・・
この前の時、おまえを気に入ったのは事実よ・・・・
気に入ったからこそ私の住所や連絡先を教えたのよ・・・・
でも、私はおまえの住所や連絡先は聞かなかったわ・・・・
おまえももう私の前に姿を現さないことになるかもしれないって思ったからよ・・・・・
でも、今日、おまえがこの部屋へ来たことでおまえが根っからのマゾ男だっていうことがよくわかったわ。
どうやらおまえは私無しでは生きていけないようね!・・・・
私もどうやらおまえ無しでは生きていけないみたいだから、私は、もし今日おまえがこの部屋に来たなら10年という空白を1日も早く埋めることができるように、今度こそ完全に拘束してやろうって思って奴隷契約書まで用意しておいたのよ。
私としても今日は一種の賭けをしていたようなものだわ・・・・
そして、私は今日その賭けに勝ったの・・・・・もうおまえは私の所有物。
これから時間をかけてじわじわとおまえを苛め、いたぶり、辱め、犯し、おまえが望む以上にがんじがらめに拘束して支配してあげるわ!そして、そんなおまえを足元にひれ伏させてたっぷりと楽しませてもらうわ!」
ゆっくりと語りかけるように優しく、やがて声を荒げながらきつくそう告げると、せい子は、孝一の下腹部にヒールのかかとを思いきり押し付けながら、全く対抗できない孝一のヌルヌルとしている顔に、勝ち誇ったかのように全頭式マスクを被せた。そして、セルフタイマー機能を使って「拘束記念日」の記念写真として孝一とツーショットの写真を何枚か撮影した。
その写真のいずれにも惨めな玩具と化して写っている孝一の横に、仁王立ちの姿勢で孝一の首輪から続く手綱を握りしめ、あるいはソファに優雅に脚を組んで座り手綱を握っている、勝ち誇っているかのように会心の笑顔を見せ、自信に満ちた表情で威厳すら漂わせながら写っている“女王様”せい子の姿があった。
その人生の中で、いつか天性の、人並み外れたサディストとしての自分に目覚め、抑えきれない、行き着くところを知らない加虐性と所有欲の発揮を宿命付けられた迷えるサディストせい子の人生の餌食として、神様が孝一という、せい子専用のマゾヒストを与えてくださったのだ。
孝一をどうしようと、苛めようと犯そうと、それはもうせい子の自由なのだ。
孝一はせい子の生贄としてこれから連日のようにじっくり長い時間をかけてせい子に辱められ、弄ばれ、犯され、その生涯をせい子所有の奴隷として調教されるのである。
これまで仕事一筋にならざるを得なかったせい子のプライベートライフが俄然輝きだした。
一方、孝一は孝一で、いわゆる“思春期”の頃からひたすら女性から弄ばれるということに憧れ続けてきて、高校入学をきっかけにせい子のみを自分が弄ばれたい憧れの女性として位置付け、卒業後も今日まで女王様として、また、支配者として孝一の人生に君臨してほしいと願い、憧れ、夢を見続けた結果、神様が、“後戻りすることは許されない”という条件の下、その夢を実現に導いてくださったということに感謝していた。
孝一の持つ無限のマゾ的素質がせい子の調教によってやがて開花し、散ることのない満開を迎えようとしていた。
「向こうを向いて立ちなさい!」
そう命じられた孝一は、素早くせい子に背を向けて立った。
せい子はすかさず孝一の貞操帯を一気に取り去った。
